電磁式タイミング注油器(EDL)システム
EDL(Electro-magnetic Direct Lubrication System)とは
● 独立分散型の直動注油システムです。
他の電子注油器と違い、共通の油圧ポンプシステムが不要です。
● 制御機能組込型のタイミング注油を行います。
制御信号を受け電気的に直接送油プランジャーを高速駆動することにより、高速且つ高効率なピンポイント注油が可能です。
特長
- 安価(システムとして)
他の電子注油システムのように、油圧ポンプシステムが必要ありません。
従来のシステム同様ヘッドタンクからの供給で、システムライセンス料も不要です。 - 長寿命
機械動作衝撃がなく、繊細な電磁弁も使用しておらず高寿命です。(1億サイクル以上) - 省エネ・省スペース
制御回路は各々の注油器に内装されており、注油タイミングや故障状態を外部出力します。又、注油の一瞬だけ電力消費して仕事をする為、エネルギー使用効率が極めて高くなっています。(180cpm時に約20W)油圧ポンプユニットが不要な為、省エネ・省スペースです。 - 高速
最大180回/分での駆動が可能です。(正味吐出時間2~3msec)
使用例
舶用ディーゼルエンジン用シリンダへの注油
主な仕様
最大吐出口 | 4口~2口 |
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最大吐出圧力 | 4Mpa~20Mpa |
吐出量 | 0.1cc~0.015cc(50~100%可変) |
質量 | 10kg |
運転周囲温度 | -10~+65℃(70℃ 2時間) |
EDLシステム構成・制御
気筒毎に1~2台のEDLポンプを設置し、EDLポンプから複数の注油棒に接続するとともに、ヘッドタンクから各EDLポンプの油供給口に油を供給します。
制御盤内に共通電源ユニットを組み込み、電源と入出力信号を多芯ケーブルにて制御盤から、各EDLポンプコネクターに接続します。
各EDLポンプには、制御電源以外に1つの入力と2つの出力があり、制御装置とはハンドシェイクにて双方向通信を行います。
※基本的なタイミング制御方法や、異常処理等の基本制御手順については、弊社(山科精器)がマニュアル提供致しますが、メーカ独自の注油量制御や、それを支配する可変パラメータ、設定操作仕様などにおきましては、各社各様の仕様が考えられますので、オープンエンド仕様を原則としています。